体幹トレーニングはよく聞くけど、どういうものがよいかわからない。
体幹トレーニングはスポーツ選手がやるものでしょ。
私にもできる体幹トレーニングはあるのかな。
このようなお考えのあなた、体幹トレーニングは地球上にいる人みんなに必要で、誰でも簡単にできるので、ぜひこれを読んだら、いや、読みながらやってみましょう!
結論!誰でもどこでもできる体幹トレーニングはお腹凹まし!
はじめに結論から言うと、体幹トレーニングの基本はお腹凹ましです!
お腹を凹ますには、腹横筋という腹筋の中でも一番奥にある筋肉が働かなくてはいけません。
いわゆる、体幹のインナーマッスルと呼ばれる筋肉です。
体幹の中でもさらに、コアと呼ばれる、腹横筋、多裂筋、横隔膜、骨盤底筋は大事な筋肉ですが、この中でも一番意識しやすく、誰でもどこでもできる腹横筋にポイントを絞ってご紹介します。
体幹が大事な理由
まず、体幹が大事な理由を理解しましょう。
大きく3つあり、・重心が安定する、・動作が安定する、・見た目がよくなる、の3つです。
順番に説明します。
重心が安定する
人の重心がどこにあるか知ってますか?
体幹の中でも先ほど挙げた、腹横筋、多裂筋、横隔膜、骨盤底筋がバランスよく作用すると、骨盤のコントロール能力が上がり、骨盤内にある重心のコントロールもよくなるため、重心が安定することになります。
動作が安定する
今度は、動いたときの動作が安定します。
動くということは、2種類あり、重心を動かさずに手や足を動かすものと、重心の移動を伴うものです。
重心を動かさずに動かす場合でも、手や足を動かすことで重心は微妙に移動します。
その移動した重心をコントロールする能力も体幹の筋力が向上することで改善します。
また、重心の移動を伴うものに関しては、例えば椅子から立ち上がったり、歩いたり、走ったり、階段を上がったりというものがあります。
これは重心を常に移動させるものです。
移動する重心を安定した場所にコントロールできる能力も体幹が大事な役割を担っています。
したがって、体幹を鍛えることで、動作も安定してくるのです。
見た目がよくなる
最後に、これは単純に見た目がよくなるというものです。
いわゆる腹筋が割れている!
という見た目の問題です。
機能的には大事ではないかもしれませんが、見た目を気にする人にとっては非常に大事ですよね?
これは、どちらかというとお腹凹ましというよりは、クランチと呼ばれるトレーニングやスタビリティと呼ばれるトレーニングの方が効果的です。
スポーツでのパフォーマンスを上げたい時にも必須です!
このように体幹と一言で言えども、目的によってどのようなトレーニングを行うかというように使い分けが必要になります。
お腹凹ましの方法
お腹凹ましの具体的なやり方
やり方はいたって簡単です。
お腹を凹ます!
以上。
簡単でしょ?(^_^;)
これだけだと、え!? となりますので、いくつかポイントを付け加えます。
まず仰向けで膝を立てた状態で、お腹を緩めます。
そこから下っ腹を意識して息を吐きながら、息を絞り出すようにお腹を凹ましていきましょう。
雑巾を最後絞り切るイメージです。
さらに、こしぼねの内側を触って、そこが硬くなっているか確認しましょう。
腹筋全体に力が入っているのが感じられると思います。
余談ですが、腰痛患者さんの場合、ここから腹筋の中でもアウターマッスルである腹直筋や腹斜筋の力を抜かせて、腹横筋の単独収縮ができるように練習していきます。腹横筋がまず働いていることを確認してから、徐々に腹筋全体に力を入れていき、段階的に負荷を上げていくというのが、腰痛患者さんのリハビリの流れになります。腰痛になると腹横筋が働きにくくなるという研究結果もいくつか出ているので、まずはインナーマッスルからです。肩も膝も基本は同じで、関節に近いところ(インナーマッスル)からトレーニングしていくのが基本となります。
お腹凹ましを行う上で気をつけるポイント
よくある間違いの一つに、四六時中、常にお腹を凹ませておけばいいだろう、というのがあります。
これは、実はあまりおススメできません。
なぜかというと、お腹を常に凹ますということは、コアの大事な構成要素である横隔膜の働きを邪魔するからです。
横隔膜は、収縮することで、胸郭を下に広げ、その分空気を肺に取り込みます。
そのときにお腹を凹ましたままにしていると、横隔膜が収縮したときに内臓の行き場がなくなってしまい、結果的に横隔膜が十分に機能しないのです。
したがって、体幹トレーニングとしてお腹凹ましをして腹横筋を鍛えているにも関わらず、横隔膜の機能が不十分になり、結果として、バランスのよい体幹にはならないのです。
したがって、どうすればいいかというと、時間や回数を決めてトレーニングとして行うのがよいでしょう、
それ以外の時間は、お腹は緩めておき、横隔膜がしっかり働くような環境にしておきましょう。
そして、腹式呼吸を意識して行うことも大事です。
一番のおススメは、お腹を凹ますトレーニングと腹式呼吸を交互に行い、普段は特に気にせず過ごすというのがよいでしょう。
ただ、重い物を持ったり、立ちっぱなしや座りっぱなしから、動き出すときなど、腰に負担がかかりそうなときは、お腹を凹ましつつ、腹圧を高めるようにするとぎっくり腰の予防にもなります。
いわゆる自前のコルセットです!
お腹凹ましは体幹トレーニングの基礎
基本はこのお腹凹ましによって、腹横筋の収縮を起こしてから、先ほどのクランチやスタビリティなども行うとより効果的です。
形だけ真似してクランチやスタビリティを行うとアウターマッスルだけが働いて、インナーマッスルはうまく働いていないというアンバランスな状態でトレーニングを繰り返すことになり、かえって腰痛の原因にもなりかねません。
たまに、いわゆる腹筋運動(上体起こし)を行っているときに、腰が反ってしまい、腹筋ではなく、腸腰筋と広背筋を使って体を起こしている人を見かけることがあります。
これは典型的な腰痛に至るパターンですので、気を付けましょう。
腹横筋を効かして、トレーニングを行い、最終的にはスクワットやジャンプなど、動作につなげていくと、より安定した力強いパフォーマンスにつながっていきます。
さあ、お腹を凹まそう
さあ、ここまで読んでもうすでにやってみましたか?
坐った状態でもできるので、通勤中にもできますね。
本当はもっと細かいポイントがあったり、正確にやろうとすると、簡単そうで意外と難しい、奥が深い運動ですが、やらないよりはやった方がいい!
なので、まずは実践してみましょう。
もし、わからないよ~という方(意外と多いんです(^-^;) は運動教室にご参加ください!
笑顔でお待ちしております。
あと、風船を膨らませるのも簡単に腹横筋を鍛えることができるので、おすすめです。
お試しください!
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