なぜ筋力をつける必要があるのか?


筋力をつけることが大事だとよく言われますね。

なぜ、大事なのでしょう?

理由はいろいろありますが、私が考える理由の一つに「重心をコントロールするため」というのがあります。

今回は重心をコントロールすると何がよいのか、についてご紹介したいと思います。

とても大事なのに意識しづらい場所

普段あまり意識しないところですが、体にはとても大事なところがあります。

どこだと思いますか?

それが重心です。

重心が高いか低いか、安定しているかブレているか、など動きを語る上でキーワードになることが多いです。

重心が低く、安定していると言われるとパフォーマンスもよさそうだとイメージしますよね。

年齢がいくと、転倒のリスクが高くなりますが、転倒こそ重心がコントロールできていないことで起こるアクシデントです(+o+)

重心はどこにあるのか

では、人間の体の重心はどのあたりにあるでしょうか?

重心はちょうどおへその下で骨盤の中にあります。

重心はおへその下で骨盤の中にあります。ちょうど黄色い点のあたりです。

普段は意識していませんが、重心の位置に反応して体は無意識のうちにバランスを取ってくれています。

例えば、重心が前に行くと、戻そうとして足の指で踏ん張ったり、背中やふくらはぎの筋肉で重心を後ろに戻そうとします。

逆に重心が後ろに行くと、スネの筋肉や腹筋が働き、重心を前に戻そうとします。

これらはすべて体が重心の位置を察知して無意識のうちに起こります。

いわゆる反射です。

重心を戻すためにも、支えるためにも筋力が必要

この重心が前後左右に動くとそれを戻そうとして、筋肉に収縮が入ります。

もし、ちょっとバランスを崩して重心が、支持基底面(体を支える面)から外れた場合、重心を戻そうと反射が起きるのですが、筋力が弱いと支えきれず、足を一歩踏み出して転ばないように支えようとします。

重力に対して姿勢を維持する筋肉

重心が支持基底面から外れないように重心を中心に戻そうとするためにも、支持基底面から外れて一歩踏み出して体を支えるためにも、筋力が必要です。

特に一歩踏み出したときには体重と重心が移動したときの加速度や重力加速度も加わるので、体重以上の支える力が必要です。

パフォーマンスアップにも重心のコントロールは重要

逆に重心をうまくコントロールすることは、日常生活での余計な体力消費を押さえたり、スポーツでのパフォーマンスアップにも大事です。

歩いたり、跳んだり、走ったり、方向転換したりするときにいかに重心をブラさないで、行きたい方向に移動できるかということは、パフォーマンスに直結してきます。

では、重心をコントロールするためにはどうしたらいいのか。

というと、これには2つの要素が関わってきます。

1つは重心がどこにあるかを正確に認識できるかどうか

2つ目は重心を移動させたり、戻したり、支えたりする筋力があるかどうか

実際は、1つ目の重心を把握する能力の方が非常に大切になってきますが。

重心の位置がわからないと筋力をどのように使えばいいかがわからないからです(^-^;

したがって、重心の位置が把握できることを前提に、それをコントロールするために十分な筋力をつけておいた方がよい、というのが今回の言いたかったことです。

筋力と同じくらい、いやそれ以上に重心の位置を把握する力が大事

年齢とともに、あるいは運動不足によって、筋力も落ちますが、センサーの感度も落ちていってしまいます。

前述した重心の位置がわからないことには、筋力が十分にあっても、どのタイミングでどの程度の力が必要かがわからないため、重心の位置を把握する力もとても重要です。

では、立っているときに重心の位置を知るために大事なところは、どこかわかりますか?

それは足の裏です。

足の裏には感覚のセンサーが たくさんある

足の裏には感覚のセンサーがたくさんあります。

したがって、足の裏のどこに圧が一番かかっているか、というのはちょっと意識すればわかります。

あえて、前傾して体重を前に移動してみたり、お尻を後ろに引いて体重を後ろにかけてみると、足の裏のどの部分に一番圧がかかっているかがわかると思います。

前傾して体重を前にかけると、足の裏の圧がかかるポイントも前に移動する

この体重を前や後ろにかけるということ自体が重心を動かしていることなので、なんとなくは皆さんも重心の位置は把握しているのです。

そしてこれをより鋭敏に把握するためのトレーニングとして、重心を意図的に動かすトレーニングがおすすめです。

これは立った状態で、足のどこに圧が一番かかっているかに意識を集中させて、その一番圧がかかっているポイントを意識的に前後左右と動かしていくのです。

そうすることで、足の裏の感覚センサーと重心をコントロールする筋力の使い方の練習ができます。

ぜひお試しください!

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